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自費出版はお金が掛かるか売れるか

近年、自費出版がちょっとしたブームになっています。創作活動する人が自分でも本を出したい時に利用するのに最適です。ただ、それなりのお金が掛かります。また基本的に出版の流通に乗らないものなので一般人の目に触れる機会も少なく、その結果あまり売れないということで、自費出版は自己満足のためにたくさんの在庫を抱えて満足する道楽とみなされがちですが、実際はそうとも言い切れないのが面白いところです。私は、自費出版してマンションを買えるほど儲けた人を知っています。それも1人や2人ではありません。自費出版の中でも、同人誌と言われるジャンルには多くの愛好家が存在し、買い手もたくさんいます。年に2回、夏と冬に東京で開催される大規模な同人誌即売会は特に集客力があり、昨年末に開催された時には3日間で55万人もの人が会場に足を運んだと公表されています。

そこではさまざまな同人誌が売られているのですが、人気のあるサークルには長蛇の列が出来て、実際に購入するまで数時間待つのも当たり前です。サークル側も一度に数千冊印刷しているのですが、それでも足りなくなるくらい売れることもざらです。そういう場合は後日再版して他の小さめの同人誌即売会や地方の即売会で販売したり、また同人誌を取り扱う書店に販売委託もしているので、実際は万を超える冊数が刷られて売れる状況です。印刷などのコストを差し引いても、数千冊や万冊売れる本をコンスタントに発行し続けていった時の収益を考えると、マンションを買えるほど儲けていたとしても不思議ではありません。そこまで売れる人気サークルはさすがに数は少ないのですが、そこそこ売れていて、それだけで食べていける人も少なくありません。食べていけないまでも、趣味として自費出版し続けていくことができるくらいのお金は得ている人は多く、そういう人たちによって同人誌のジャンルの盛況ぶりは続いています。一般人には同人誌と言われてもピンと来ず、書店で売られている商業誌の漫画や小説の方が知名度が高いのですが、人気のある同人作家には商業誌の出版社からも声が掛かります。

実際に商業誌デビューを果たした人も多いのですが、そういう人たちは商業誌で活躍する傍ら、同人誌でも活動を続けています。ある有名な漫画家は、年2回の大規模同人誌即売会の時期には週刊誌の連載を休載して、同人誌の発行のための執筆を優先しているくらいです。それは同人誌でのファンを大切にするためでもありますが、同人誌の方が商業誌の原稿料やコミックス、単行本の印税より、ずっと売れて儲かるという現実も反映しています。そんな人気作家を目指して、自費出版をしてみるのも楽しいです。